区分マンション投資とアパート経営、長期保有に向いているのは? 区分所有の経験がある方ほど知っておきたい、次の資産形成の考え方

はじめに

区分所有の投資用マンションをすでに持っている方ほど、次に迷いやすいテーマがあります。
このまま区分マンションを積み上げるべきか。それとも、一棟アパート経営へ視点を広げるべきか。ここは、投資額の大小だけでは決まりません。

いまの京阪神、とくに大阪は、2025年の大阪・関西万博、うめきた2期、そしてその先の都市再編を背景に、不動産の持ち方そのものを見直す局面に入っています。これまで区分マンション投資で資産形成をしてきた方にとっては、単に「次も買う」ではなく、長く持つなら何が残りやすいか、何が回しやすいかを考え直すタイミングです。

このコラムでは、区分マンション投資と一棟アパート経営の違いを、長期保有という視点から整理します。

ポイント

  • 区分マンションと一棟アパートは、何が根本的に違うのか
  • 京阪神では、なぜ長期保有の考え方が変わりやすいのか
  • 区分所有の経験者が見落としやすい論点は何か
  • 管理、収益、資産価値、税制改正で何が変わるのか
  • 次の一手を考える前に、何を確認すべきか

    なぜ重要?

    長期保有は、買った後の数年ではなく、10年後、20年後に何が残るかで評価が変わるからです。

    ポイント

    区分マンションと一棟アパートの違いは、規模ではなく、長く持ったときの構造の違いです。

     

    区分マンションと一棟アパートは、同じ不動産投資ではない

    区分マンション投資は、一室を所有して家賃収入を得る投資です。
    一棟アパート経営は、土地と建物をまとめて持ち、複数戸を一体として回していく経営です。

    この違いは、思っている以上に大きいです。
    区分マンションは始めやすく、流動性も高い。一方で、収益の絶対額は限られ、土地の持分も小さいため、資産価値の多くを建物部分に依存しやすくなります。
    一棟アパートは投資額が大きくなり、運営判断の数も増えますが、家賃収入の総額、土地保有、修繕の主導権、出口の選択肢まで含めて、資産形成の設計が変わります。

    つまり、これは「区分の次は一棟」という単純な段階の話ではありません。
    何を安定軸にし、何を収益軸にするかという、投資の考え方そのものの転換です。

     

     

    なぜ重要?

    区分と一棟を同じ物差しで比較すると、どちらの強みも正しく見えなくなるからです。

    ポイント

    区分は「一室を保有する投資」、一棟は「建物全体を回す経営」。まずはこの違いを切り分ける必要があります。

     

    京阪神、とくに大阪では、長期保有の考え方が変わりやすい

    大阪を中心とする京阪神は、いま大規模再開発の真ん中にあります。
    うめきた2期、万博、神戸空港の国際化、都市ごとの規制強化。こうした変化は、物件価格だけでなく、長く持ったときの価値の残り方に影響します。

    たとえば大阪の梅田周辺では、うめきた2期をはじめとする開発により、賃貸需要もブランド力も強くなっています。ただ、そのぶん価格は高騰しており、表面利回りは下がりやすい。
    ここでは、区分マンションでも高い資産価値を維持しやすい一方、一棟物件で土地ごと押さえている方が、再開発の恩恵をより厚く受けやすい局面があります。

    京都は、景観条例と高さ制限により、新規供給が構造的に抑えられています。
    神戸は、タワーマンション規制や三宮再開発の進行によって、既存物件の希少性が高まりやすい。
    このように京阪神では、単に家賃を取るだけでなく、規制が既存資産の価値をどう守るか、再開発が土地価値をどう押し上げるかまで含めて長期保有を考える必要があります。

     

    なぜ重要?

    長期保有では、今の利回りだけでなく、その都市で物件がどう守られ、どう再評価されるかが効いてくるからです。

    ポイント

    京阪神は、全国一律の長期保有論ではなく、都市ごとの規制と再開発を織り込んで考える市場です。

     

    長期保有で差が出る①資産価値の残り方が違う

    区分マンションと一棟アパートの決定的な違いは、積算評価と資産の残り方です。

    区分所有の場合、敷地に対する土地持分は小さくなります。
    そのため、資産価値の多くを建物部分に依存しやすい。建物は経年とともに減価するため、築年数が進むほど積算価値は目減りしやすくなります。

    一棟アパートは、土地そのものを持ちます。
    建物が古くなっても、土地の価値は残りやすい。さらに、建て替え、更地売却、再活用などの選択肢も持てるため、長期保有の最後に「何が残るか」が大きく違います。

    ここは区分所有の経験者ほど見落としやすいポイントです。
    毎月の収支だけで見れば区分の方が扱いやすく見える場面もありますが、10年後、20年後で考えると、土地を持っていること自体が最大の防御になることがあります。

     

     

    なぜ重要?

    長期保有に向いているかどうかは、家賃収入よりも、最後に残る資産の質で差がつくからです。

    ポイント

    区分は「建物中心の資産」、一棟は「土地を含めた資産」。ここが長期保有の分かれ目です。

     

    長期保有で差が出る②管理の主導権が違う

    区分マンション投資で長く持つときに避けて通れないのが、管理組合の存在です。
    修繕積立金をどうするか、大規模修繕をどう進めるか、どこまでコストをかけるか。こうした意思決定は、自分ひとりでは決められません。

    実際、管理費や修繕積立金を滞納している住戸があるマンションは一定割合で存在し、それが全体の修繕計画を停滞させることもあります。
    さらに、情報共有の不足や、他の所有者との温度差によって、必要な判断が遅れることがあります。

    一棟アパート経営は、ここが違います。
    リノベーションをするか、設備更新を急ぐか、管理会社を替えるか。こうした判断をオーナー自身の意思で進めやすい。
    もちろん、自分で決める責任は重くなりますが、長期保有で物件の競争力を維持するには、この主導権の有無がかなり大きいです。

    なぜ重要?

    長期保有では、建物が古くなるほど「どう手を打てるか」が問われるからです。

    ポイント

    区分は共同管理の制約があり、一棟は自己決定の自由がある。長く持つほど、この差は広がります。

     

    長期保有で差が出る③収益の安定性の作り方が違う

    区分マンションは、一室が空けばその瞬間に家賃収入が止まります。
    管理費や修繕積立金、ローン返済は残るため、空室がそのまま持ち出しになります。

    一棟アパートは複数戸を持つため、空室リスクが分散されます。
    10戸中1戸が空室でも稼働率は90%です。もちろん満室の方がよいのは当然ですが、経営全体がいきなり止まるわけではありません。
    この違いは、長期保有でとても大きいです。区分は「ゼロか100か」に近く、一棟は「全体でならす」性質を持っています。

    また、一棟では共用部の見せ方、設備更新、賃料条件の調整などを全体最適で考えられるため、収益構造そのものを作り替えやすい面があります。

     

    なぜ重要?

    長期保有では、収益の大きさだけでなく、崩れにくさが決定的に重要になるからです。

    ポイント

    区分は一室勝負、一棟は全体経営。長く持つなら、後者の安定感は無視できません。

     

    長期保有で差が出る④2026年以降は「節税」より「経営」が問われる

    2026年に予定されている税制改正は、不動産投資の考え方そのものを変える可能性があります。
    相続開始前5年以内に取得または新築した貸付用不動産について、市場価格ベースで評価する方向性が強まり、従来のような極端な節税スキームは使いにくくなります。

    この変化が意味するのは、不動産投資が「評価額を下げるための道具」から、安定した賃貸経営そのものの実力が問われる時代へ移るということです。

    ここで一棟アパート経営は、区分よりも事業的規模を持ちやすく、管理費用の最適化や修繕計画の主導権、土地保有による資産保全まで含めて「経営」として設計しやすい。
    区分マンションは安定軸としての価値がありますが、税制改正後は、一棟の方が「自律した賃貸事業」としての強さを持ちやすくなります。

    なぜ重要?

    これからの不動産投資は、節税の巧拙よりも、長く事業として回るかどうかで評価されるからです。

    ポイント

    2026年以降は、区分も一棟も「持つ理由」が問われます。そのとき一棟は、経営として説明しやすい資産です。

     

    不安解消の核

    ①よくある誤解

    誤解1 区分の方が安全だから、長期保有にも向いている
    流動性が高いことと、長期保有に向いていることは同じではありません。区分は出口が広い一方で、管理組合リスクと土地持分の小ささがあります。

    誤解2 一棟は金額が大きいから長期保有には重い
    確かに投資額は大きくなります。
    ただし、一棟は空室分散、管理の主導権、土地保有という長期保有向きの構造を持っています。

    誤解3 区分を複数持てば、一棟と同じ効果が出る
    複数区分は分散にはなりますが、管理の主導権や土地保有の効果、修繕計画の一元化までは手に入りません。

    なぜ重要?

    区分所有の経験がある方ほど、区分の物差しで一棟を見てしまうからです。

    ポイント

    長期保有で見るなら、金額の大小ではなく、構造の違いを見ないと判断を誤ります。

     

    長期保有なら、何を重視すべきか

    長期保有で見るべきは、次の3点です。

    1 資産がどれだけ残るか
    土地を含めて残るのか、建物中心で減価しやすいのか。

    2 競争力を自分で維持できるか
    必要な修繕や改善を、他人任せにせず進められるか。

    3 収益が途中で崩れにくいか
    空室、修繕、管理体制の変化に耐えられるか。

    この3つを並べると、区分マンションは「流動性と安定軸」、一棟アパートは「収益軸と資産保全軸」として整理しやすくなります。

     

    なぜ重要?

    長期保有は、「今の見え方」ではなく、長く持った後に何が効いてくるかで差がつくからです。

    ポイント

    短期で良く見えるものと、長く持って強いものは一致しないことがあります。

     

    先に結論 長期保有に向いているのは、目的によって違う

    資産の流動性と実需転用性を重視するなら、区分マンションに強みがあります。
    とくに京都の景観条例や神戸のタワーマンション規制のように、新規供給が抑えられる都市では、既存区分の希少性が長期保有の支えになる場面があります。

    一方、収益の最大化、管理の主導権、土地保有による資産保全性を重視するなら、一棟アパート経営の方が合理的です。
    とくに区分投資で培った物件選定眼や管理意識を持つ方にとっては、一棟経営へのステップアップは、単なる規模拡大ではなく、資本効率を変える転換になります。

     

    なぜ重要?

    「どちらが上か」を決める問いではなく、どの軸で長く持ちたいかを決める問いだからです。

    ポイント

    長期保有に向いているかどうかは、物件種別ではなく、何を安定させたいかで決まります。

     

    やめておいた方がいいと言われないためのチェックリスト

    資産価値
    ・土地の持分や残存価値を確認したか
    ・区分なら規制による希少性、一棟なら土地保有の強みを整理したか

    管理
    ・区分なら管理組合の運営状況や修繕積立金の健全性を確認したか
    ・一棟なら修繕計画と管理会社の質を見たか

    収益
    ・一室空室時の影響を区分と一棟で比較したか
    ・長期で見た収益の崩れにくさを確認したか

    税制と承継
    ・2026年以降の税制改正を踏まえ、保有目的を再点検したか
    ・相続や承継まで含めて、無理のない形かを確認したか

    出口
    ・区分なら実需転用や売却先、一棟なら一棟売却、土地売却まで見たか

     

    なぜ重要?

    長期保有は、「買えるかどうか」より、持ち続けたときに無理がないかで決まるからです。

    ポイント

    判断は購入時より、購入後の10年、20年を先に想像できるかで変わります。

     

    まとめ

    区分マンション投資とアパート経営の長期保有で大事なのは、「どちらが得か」を単純に決めることではありません。
    本当に大切なのは、何を長く守りたいのかを見極めることです。

    区分マンションは、流動性が高く、都市規制による希少性の恩恵を受けやすい安定軸です。
    一棟アパートは、管理の主導権があり、収益性と土地保有による資産保全性を取りにいける収益軸です。

    京阪神、とくに大阪が大きく変わるこの局面では、区分所有の経験がある方ほど、「持ち続けやすさ」を改めて問い直す意味があります。
    これからの不動産投資は、節税のために持つ時代から、経営として持ち切れるかを問う時代へ向かっています。
    だからこそ、長期保有に向いているのはどちらかという問いの答えは、最後には「どの構造を自分の資産形成の軸にするか」に帰ってきます。

     

    エスリードアパートメント【REGIES】のご紹介


    私たちエスリードアパートメントは、関西エリアで新築一棟アパートブランド「REGIES(レジエス)」 を展開しています。

    本コラムでは、新築・中古の比較や関西エリアの投資環境を整理してまいりましたが、関西で新築の一棟アパートを検討する方に、当社ブランド REGIES がどのような価値を提供できるのかをご紹介させていただきます。

    REGIES物件の特徴|高収益を支える3つの仕組み

    関西の優良エリアに特化


    REGIESは、関西エリアの賃貸需要が高い地域に絞って企画しています。大阪を中心とし、兵庫・京都なども含めた需要が高く、資産価値の高いエリアを選定しております。

    高入居率を支えるデザイナーズ仕様


    外観は過度に派手なデザインではなく、シンプルで誰にとっても受け入れられやすい設計を採用しています。共用部や室内の仕上げも統一感のある落ち着いたデザインとし、年代を問わず選ばれやすい点が特徴です。

    単身者向け賃貸では「無難で使いやすい」「清潔感がある」物件ほど入居が早い傾向があるため、長期的に高い入居率を維持しやすい仕様となっています。

    狭小地を有効活用したコンパクト設計


    REGIESでは、関西エリアに多い“狭小地”を前提に、収益性をしっかり確保できるコンパクト設計を採用しています。土地の形状や広さに合わせて無駄を省きつつ、単身者が快適に暮らせる間取りと設備を確保することで、限られた敷地でも安定した稼働を実現できる点が特徴です。

    REGIESが選ばれる理由|エスリードグループの一貫体制が支える3つの安心

    REGIESが多くの方に選ばれている背景には、エスリードグループが持つ「土地仕入れから設計・施工、販売、管理までを一貫して担う体制」があります。
    この一貫体制により、アパート経営において重視される“立地の精度”と“品質の安定性”、そして“長期運用の安心感”を高いレベルでご提供いたします。

    土地仕入れ力


    エスリードグループが長年の分譲マンション事業で築いたネットワークを活かし、関西の賃貸需要の強いエリアを安定的に仕入れられることが強みです。
    適切な立地を選べるからこそ、長期的に安定した稼働率につながります。

    一貫体制が生む安心と信頼


    土地選定から設計・施工、引き渡し後の管理までをグループ内で行うため、品質にブレがなく、運用開始後も安心して任せられる体制があります。
    30年以上・62,000戸超の供給実績は、投資家だけでなく金融機関からの信頼にもつながっています。

    確かな品質を保証する外部評価


    REGIESでは、耐震等級3・劣化対策等級3・住宅性能評価の取得など、長期保有を前提にした基本性能を重視しています。
    将来の修繕リスクを抑えやすく、入居者から選ばれ続ける物件づくりを行っている点も、大きな安心材料です。

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